8年経った今、3.11に思うこと。

 

平成の世は我々が多くの震災を経験した時代と言えます。
阪神淡路大震災、中越地震、北海道南西沖地震、東日本大震災、そしてその後も異常気象による洪水や土砂災害など人間が自然と共存するには、この経験を生かした対策を常に考えなければならないという事を否応なく突きつけられた時代とも言えます。

未曾有の犠牲者を出した3.11の東日本震災からすでに8年がたちました。この8年という歳月は短かったのか長かったのか、人それぞれに様々な思いを抱えていると思います。

不幸にも地震や津波で亡くなった方々、残された家族や友人の方々、救助活動に当たった多くの人々や災害派遣に出動した自衛隊の人々も、あまりの惨状に悲しみや恐れを抱き、今なお癒やされない事もあると思います。

自然がやることだから仕方ない。そう言って割り切ることが出来るでしょうか。

100年1000年に一度の災害だから、今備えても仕方が無い。本当にそれでいいのでしょうか。

我々には科学があります。歴史を学ぶ力があります。言い伝えられてきた先達の知恵があります。だからこそ、考え、備え、行動することが重要だと考えます。

私が住む街、そして地域は,そこがどういう場所か、危険があるのか無いのか、それを冷静に考え今を生きる事と、未来へつなぐことをきちんと考えると言う事が自分自身の為に、子や孫の世代の為に、そして次の時代へとつなぐ責任ではないのでしょうか。

東日本震災や防災情報の関連情報サイトへのリンクもページの右側にご用意しましたので、合わせてご覧ください。

 
 

三浦半島という地形

 
 

私が住んでいる横須賀市は三浦半島の中央部にあり、2方向を東京湾と相模湾に囲まれています。神奈川県という地域を考えても横須賀は活断層が多く、地震に対しても考えなければならない場所であります。

とはいえ、安全だけを考えて住む場所を決めるというのも中々出来る事ではありませんし、ではどこが安全でどこが危険かという話になると、それも判断が難しくなります。

横須賀の街並みというのは大きく2つに分かれます。山の上か海のそばかです。沿岸部は埋め立て地が多いのも特徴です。

しかし現在公表されている地震活断層というのは内陸部か沿岸部かという位置にかかわらず三浦半島を横断しています。

 
 

防災と言うことをどう考えるのか

 

この内陸部の活断層に関しては公表されている場所で生活されている方々も多くいらっしゃいます。断層が見つかったからといって生活環境を変えるわけにはいかない、と言う事もあるでしょう。

そこで、重要なのが防災意識です。日本の家屋というものは元々地震には強い構造になっている場合が多く、もし内陸部で起こったら、崖崩れや家屋倒壊に気をつけて避難場所に速やかに避難すると共に、周りの人々の安全を確認し、協力し合うと言うことが重要なのです。日本には町内会という組織もありますし日頃から防災訓練等に参加して、地震災害に備えると言うことが重要だといえます。

私は、もし大震災となった場合には自衛隊と隊友会(自衛隊OB)との連携で、速やかに救助活動を行うことで被災に遭った方々の安全を守る事が出来る仕組み作りを進めようと考えています。

もう一つは沿岸部の災害対策です。これは少々複雑な話になります。三浦半島は言わずもがな海に囲まれております。そして、地震と共に注意すべきは津波です。東日本震災でも地震の揺れ以上に大きな被害を出したのが巨大津波でした。

岩手県の沿岸の一部では過去の津波経験から日本随一とも言える10mの防潮堤を作ってありましたが、実際に3/11に起こった津波はその防潮堤を軽々と越えて大きな被害をもたらしました。

誰もが経験や予想をしなかったことがそこで起こったのです。生活の便利さで海のそばの平地を開発し、多くの人が住んでいた三陸地方沿岸部の平地の街並みは、なすすべも無く津波に巻き込まれてしまいました。

 

「津波てんでんこ」
三陸地方沿岸部の人びとの危機管理の知恵で、津波から逃れるには各自てんでんこ「てんでばらばらに」逃げろ、という言葉が言い伝えられてきたと言います。

横須賀にも東北沿岸部と同じような街並みが多く存在しています。横須賀市がハザードマップを独自に作っているのはそのためでしょう。そして、もしその日が来てしまったらどう対処するか、どこへどう避難するか、どう連絡を取るか日頃から家族全員が考えておかねばならないのです。

そばに高台があればすぐ避難する。高台が無ければ高い建物の上層階へ避難する。マンションなら上層階へ避難し、近くにビルがあれば上層階に逃げこむなど。津波警報が発令されたら躊躇せず行動することが必要だという意識を持っていただきたいと言うことです。

この判断一つでご自身の命を守ることが出来るのです。防災意識と言うことは市民一人一人が考えておかねばらないと思うのです。

 
 

行政が何をしなければならないか

 

さて、ここまでは一般的な防災の話しですが、もう一つ考えねばならない事があります。市民が一人一人考え行動するには行政のサポートも必要です。

個人個人では出来ない俯瞰的で包括的な防災計画立案など、市民を守るサポートが無くてはなりません。

現状で市政としてその防災対策が十分機能しているでしょうか。近年我が国の都道府県、市町村は、防災担当職員として、自衛隊OBを採用して防災強化に努めていますが、私が現役隊員時代にある市の防災担当に採用されたOBの講話を受講した際に、その方が元自衛官と市職員との防災の認識と組織文化の違いで孤軍奮闘の状況で、周囲の理解を得ながら数年後に市の防災体制を確立した苦労話を聞きました。

市制と自衛隊OB職員との防災行政の橋渡しをする。この部分も私が注力したい所です。

確かに防災や災害対応というのは起こるか起こらないか分からない状況で、通常では考えないことが起こり、想像力を超えることが多々起こるのは今までの震災を見てきても明らかです。市の職員の方々も、もし起こったらその時はどうなるのか、その時なにをしなけれならないか、それを真剣に考えてもらわねばならないのです。

 

誰かが言わなければならない本当の問題点

 

横須賀の上地市長の決定でうわまち病院の移転計画が発表されたときに、地元から震災対応に関して疑問が残るという意見が多数出ていました。これは横須賀市の大きな病院の半数が海の側や標高が低いところにあり、大津波が来たときに低階層が水没し一時的な機能不全が起こるのでは無いかという懸念です。

多くの病院は医療機器や手術室、救急医療室などは低層階にあるのが普通です。非常用電源装置や燃料備蓄も基本的に地下や低層階となります。水没の被害を受けるのがまさにその部分なのです。これは一番必要なときに一番必要と言える病院がきちんと機能するかという話しなのです。横須賀共済病院もその施設が地下にあり、水没はまぬがれないでしょう。

地元の上町地区の反対意見の「地元の経済的な損失」は行政として市が責任を持って対策し住民と向き合って方策を検討すると言う事で納得出来るのですが、たとえば10mの想定外の大津波が襲って来た場合、本庁地区の横須賀共済病院や田浦の自衛隊病院、武山の市民病院、そして浦賀病院等も機能不全になるのは否めないでしょう。

 
 
 
 
 横須賀市の病院のおおよその
 標高マップ

 

地図は横須賀市の防災ページにある「標高マップ」を利用して各病院の位置を調べています。標高マップを使ってご自身の住む
所、お勤めの場所、よく行く所の標高を調べておくのも防災意識を高めることに役立ちます。このページ上部にある横須賀市の防災ハザードマップのリンクの標高マップにてご自身でお確かめください。

 
 
 

 

 

 

 
 神奈川県のハザードマップ関連
 

津波ハザードマップ
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/j8g/
cnt/f10985/tunamihazardmap.html

 
「津波浸水想定図」
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/jy2/
cnt/f532320/p892444.html
 
「津波浸水予測図」について
(平成24年3月)

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/
f360944/
 
 津波浸水想定について
(平成24年3月)

http://www.pref.kanagawa.jp/docs/
jy2/cnt/f532320/
 
地震被害想定調査
http://www.pref.kanagawa.jp/docs/
j8g/cnt/f5151/p15579.html
 
 

 

わかりやすく病院の位置と標高を調べてみました。
標高は横須賀市のHPの「防災関係の地図(ハザードマップなど)」
にある標高マップで調べました。

https://www.city.yokosuka.kanagawa.jp/0530/bousainavi/sonae/hazardmap/index.html
 

現在大津波の被害を受けない病院は本庁地区のヨゼフ病院と、うわまち病院、衣笠病院、そして湘南鷹取の湘南病院の4つの病院だけなのです。その中で急性期病院として救急医療の拠点の中核はうわまち病院であり、この病院がなくなるという事はどういうことか、行政や市民がよく考えねばならない事になるのです。標高マップには高潮や潮位は含まれません。複合的な要因が重なった場合、安易に大丈夫だろうと考えて良いのでしょうか。

これは5年10年という長さで考える事では無く、将来を見据え、私たちの子供、孫の世代へ受け継いでいくことなのです。

移転を決定した神明公園は海の側の平地で、市の想定では無く神奈川県のハザードマップを基準に場所を設定したというのが横須賀市の説明なのですが、これは横須賀市のハザードマップではなく神奈川県のハザードマップを基準にしていると言うこと自体、何かあったときの責任逃れを想定していると疑われても仕方がないのではないかと考えてしまいます。

また、GoogleMapを利用したフラッドマップという温暖化による海面上昇シミュレーションマップがネットに公開されており、津波などの海面上昇のシミュレーションが出来るようになっています。以下のリンクの地図は横須賀市で7m海面が上昇したときの浸水状況です。
http://flood.firetree.net/?ll=35.2389,139.6526&zoom=13

そしてこの移転場所の久里浜という地形は岩手県沿岸のように海の側にある平地で、しかも、もともと川と海が混在する湿地であまり人も住まない場所が江戸時代に難工事の末に埋め立てて広げた場所でもあるのです。

活断層も近く地震では液状化が起こる可能性もあり、津波では街並みが流される可能性が高く、もし地震による津波が来た場合には周辺の交通インフラも機能せず、せっかくの新病院が機能不全になる可能性があるのです。

これは移転を問題にしているのではなく、移転場所が適正かどうかと言う話しなのです。

想定内の地震や津波なら問題ないというのは当たり前の話です。
ですが、今まで起こった大災害はどうだったでしょうか。すべて想定外のことが起こったから被害が拡大したのです。

 

想定外というマジックワード

 

南海トラフによる地震や津波に関して、政府も災害を想定した備えを整えるようにと各自治体に呼びかけていますが、横須賀市は東日本震災の地震発生の原因の千葉沖の太平洋プレート影響も懸念され、さらには想定しにくいとはいえ伊豆・小笠原海溝震源の海底地震による津波被害なども視野に入れておく必要があるのではないかと考えます。むしろ横須賀の場合はこちらの方が被害が大きくなると言う予想もあるようです。

うわまち病院移転に関しては、私のブログでいくつかの問題提起をしていますが、この問題は上町地区や久里浜地区という限定的な話しではなく、横須賀市民全員の災害対応時の救急医療に関する問題であると言うことを忘れてはいけないのです。

 

助かる命が助けられずに失われても、議会で決まったことだから
で許されるのでしょう。これは想定外だからです

そして、それは行政や市会議員の想像の範囲外だから、誰のせい
でもないということなのでしょう。これは想定外だからです

決して、移転場所を決めた市長や市役所職員のせいではないので
しょう。これは想定外だからです

 
当初の想像を超えた範囲、想定外は便利な言葉ですが、その一言で片付けてしまって本当によいのでしょうか。
 
考えられることは考える、出来る事はやる
 

私が市政に風穴を開けたい、風通しを良くしたいというのは、中で何をやっているかをわかるようにしたいと言う事だけで無く、外からも私たちの風で「声」を吹き込みたいという事なのです。

私は自衛官という職業を誇りを持って生きてきたました。そして2等陸士からの現場たたき上げだからこそ災害対応に関しての知識や経験、提案、行動を行うことが出来ると自負しております。

横須賀には数多くの自衛隊員が生活しています。そして自衛隊及び隊友会の方々も災害時には大きな力になります。自衛隊の災害派遣が全国で活躍した事を皆さんがご存じのように、その力は国民一人一人の命を守る活動としていざというときに発揮されているのです。

私だから出来る事、それは行政と自衛隊、そして隊友会との連携の橋渡しとして働くことです。

深刻な住民の人口減少も考えねばなりません。
地域の経済振興など防災以外でも進めなければならないことは山積みです。そのことに関しても自衛隊と協力したイベント活動や、横須賀の歴史遺産等のコンテンツとしての活用など地域経済を考えた活動をして行きたいと考えています。

盛田たけしだからこそ出来る事。 私は常に前を向いて歩んでいきたいと思います。

                         2019/3/11

 
 

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Vol.1から3のまとめ。DLはこちら> (右クリックで保存可能)

盛田たけしの提言
Vol.1 地元住民しか知らない私立うわまち病院移転の真実!!
Vol.2 大災害はいつ来るかわからない!基地の街ならではの防災対策を!!
Vol.3 基地の街ならではの地域振興策の提案!

 
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